【過食症・過食嘔吐】食欲を抑える方法③ ストレスコーピングをすれば過食せずに済む
【本記事のテーマ】
・ストレスが溜まって過食をしてしまうけど、過食すること自体がストレスになっていてなかなか負の連鎖から抜け出せない、、、
・なぜ満腹なのに食欲が湧いてきて過食をしてしまうのかわからない、、、
・食事をする際に過食嘔吐をするのがもはや当たり前になっている
そんな方に向けてストレスを過食以外で解消して元の日常を取り戻す方法について書いていきます。
【この記事を読むメリット】
この記事を読み、ストレスコーピングを実践することで、ストレスを自分自身でコントロールできるようになり、食欲に負けて過食してしまうことが少なくなると思います。
僕自身もこののノウハウを使って日々ストレスや食欲をセーブしています。
【簡単に自己紹介】
僕の摂食障害歴は拒食症6か月~非過食嘔吐2か月~過食嘔吐4年3か月といった感じで、比較的長い方だと思います。
ですが、脳科学や栄養学、心理学の勉強をしたり、10を超える医療機関やカウンセラーの方々からアドバイスを頂きながら、毎日摂食障害を抜け出す方法を考え試行錯誤しました。
その結果、平均して月30~60回あった過食が月3~4回程度になり、良い時は4か月連続で過食無しといった形まで治っていきました。
【目次】
過食が起きてしまう原因
上記の記事で過食症の根本的な原因に触れましたが、これだけが過食が起きてしまう原因ではありません。
もう一つの原因は「ストレス」です。
「ストレスが溜まると過食するなんて当たり前じゃないか」
そう思われる方も多いと思いますが、その仕組みを理解されている方は少ないと思います。
ストレスが過食を引き起こす仕組み
私たちの日常生活に潜む様々なストレス、例えば人間関係や過労、体調不良などは五感を通して最終的には脳の一つの部位に伝えられます。
その部位は「偏桃体」と言います。
偏桃体は恐怖や不安といったマイナスの感情に反応して、脳の他の部位や体に指示を送ったりする役割があります。
具体的に言うと、偏桃体がストレスを感知するとドーパミンやノルアドレナリンが過剰分泌され、そうすると食欲を抑制する機能を持っている「前頭前野」という部分の機能がストップしてしまい、最終的に過食をしてしまうという形になります。
また、ストレスを感じると、満腹中枢の働きを抑制して食欲を抑える「レプチン」というホルモンの機能が低下してしまい、食欲が増すということが科学的に明らかになっています。
ストレスコーピングとは?
そこで有効な手段の一つが「ストレスコーピング」です。
ストレスコーピングというのは、「ストレスの解消を過食ではない他の方法で代替すること」と言えます。
コーピングリストの作成
要するに、「過食以外のストレス発散方法を見つけましょう」ということです。
そしてそれをリスト化します。リスト化して「ストレスが溜まった時は過食する代わりにこの中に書いてあることをやろう」という状態にして、実行できれば成功です。
ストレスコーピングの内容は個々人の病状や性格、趣味によって変わるので、「自分が好きな事」、「時間も忘れてやってしまうこと」などテーマを決めてをノートに書き出しながら作成する事をお勧めします。
そして、コーピングリストを作成する際に重要なことは、「本当に食欲に勝てるのかどうか」という点です。
食欲に打ち勝つためには「強制力」が働いていないといけません
1杯700円もするコーヒーを頼んだのにお店からすぐに出るのはもったいなく思いませんか?
これは行動経済学やマーケティングなどで使われる「埋没費用」と言って、人間はすでに支払ってしまったお金をもったいなく思い、行動が変化してしまうためです。
また、友人や仕事仲間と一緒にいたり、電話したりしている際にそれを押し切ってまで過食に走るのはなかなか気が引けますよね。
このようにお金や他者の力を借りて自分を拘束することで、ストレスコーピングの効果が増します。
僕のコーピングリスト
僕のコーピングリストはとてもシンプルです。3つしかありません。
ですが、どれも自分が好きなもので、実行しやすい物なので問題はありません。
Level①【既に食欲に支配されてる時】
・2時間カラオケに入る
Level②【食欲に支配されそうな時】
・映画館に行く
Level③【このままだと病みそうな時(夜)】
・友達に5分だけ電話してくれと頼む
これが僕の実際のコーピングリストです。
食欲の程度に合わせて行う行動を変えるようにしています。
カラオケや映画などはお金を払って、かつ空間的にも拘束されるので、「歌っているうちに食欲がなくなってきた」というパターンが良くあります。
本当にどうしようもない時に過食から逃れるために、あなたならどう行動しますか?
コーピングリスト作成の際の注意点
ストレス発散の方法は多ければ多いほど良いとされていますが、心理学の研究で人は選択肢が多すぎると選択を諦めてしまうことが明らかになっています。
ジャムの法則と呼ばれていて、お店で3種類のジャムを販売した場合は立ち寄った人の30%が購入したのに対して、24種類のジャムを販売した場合は3%の人しか購入しなかったという実験です
なので決断力がなく迷ってしまう方はコーピングリストを少数に留めておく方がよいと思います。
最後に
今回はストレスが蓄積して過食に走ってしまう時の対処法についてお伝えしましたが、まず大前提として無駄なストレスがある人は減らす努力をしましょう。
例えば職場での過労が問題でストレスが溜まっているのなら転職などを考えてみたり、学校での人間関係が問題なら休学したり通信制の学校に編入してみたりと、ストレスコーピング以前にできることは沢山あるはずです。
ですので、これを期に一旦ご自身の生活を落ち着いて振り返ってみてください。意外と簡単に問題は解決するかもしれません。
ここまで読んで下さりありがとうございました。